
なぜ経費計上が重要なのか
副業で稼いだ収入には税金がかかりますが、経費を差し引いた「所得」に対して課税されます。つまり、経費を正しく計上することで、税金を大幅に減らせるのです。
経費計上の効果
例:ライティング副業で年間60万円稼いだ場合
経費を計上しない場合:
- 収入:60万円
- 経費:0円
- 所得:60万円
- 所得税(10%):6万円
- 住民税(10%):6万円
- 合計税金:12万円
経費を計上した場合:
- 収入:60万円
- 経費:20万円(パソコン、通信費、書籍など)
- 所得:40万円
- 所得税(10%):4万円
- 住民税(10%):4万円
- 合計税金:8万円
差額:4万円の節税!
副業の確定申告 [blocked]でも触れましたが、経費を正しく計上することで、20万円ルールのラインも下がります。
副業で経費として認められる基本ルール
税務署が経費として認めるには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
条件1:事業に直接関係がある
OK:ライティング副業のためのパソコン NG:趣味のゲーム用パソコン
条件2:収入を得るために必要
OK:クライアントとの打ち合わせ交通費 NG:友人との食事代
条件3:証拠(領収書・レシート)がある
OK:レシートを保管している NG:「たぶん5万円くらい使った」という記憶だけ
この3つを満たせば、基本的に経費として認められます。
副業で使える経費の完全リスト
1. パソコン・タブレット・スマホ
認められる範囲:
- パソコン本体
- モニター
- キーボード・マウス
- タブレット
- スマホ(副業専用の場合)
注意点:
- 10万円未満:全額その年の経費
- 10万円以上:減価償却(数年に分けて経費計上)
家事按分: プライベートでも使う場合、副業で使う割合だけを経費にします。
例:
- パソコン購入費:15万円
- 副業での使用割合:60%
- 経費計上額:9万円/年(減価償却4年の場合)
2. 通信費
認められる範囲:
- インターネット回線費
- スマホの通信費
- Wi-Fiルーター
家事按分の目安:
- 副業専用回線:100%
- 自宅の共用回線:30〜50%
計算例:
- 月額インターネット費:5,000円
- 副業使用割合:40%
- 年間経費:5,000円 × 12ヶ月 × 40% = 24,000円
3. 書籍・教材費
認められる範囲:
- 副業に関する書籍
- オンライン講座の受講費
- セミナー参加費
- 資格取得費用
OK例:
- ライティング副業 → 文章術の本
- デザイン副業 → Photoshop講座
- プログラミング副業 → 技術書
NG例:
- 小説や漫画(趣味)
- 副業と無関係な資格
週2時間副業の始め方 [blocked]で紹介したスキルアップのための投資は、すべて経費になります。
4. ソフトウェア・アプリ
認められる範囲:
- Adobe Creative Cloud
- Microsoft Office
- Notion有料プラン
- Canva Pro
- ChatGPT Plus
2026年版:副業におすすめのツール10選 [blocked]で紹介したツールの有料プランは、すべて経費計上できます。
注意点: 年間契約の場合、その年の経費として全額計上できます。
5. 交通費
認められる範囲:
- クライアントとの打ち合わせ
- セミナー参加
- 取材・撮影
- コワーキングスペースへの移動
記録方法:
- 日付
- 出発地・目的地
- 目的
- 金額
例:
2026年2月10日
自宅 → 渋谷(クライアントA社打ち合わせ) → 自宅
往復:800円
2026年2月10日
自宅 → 渋谷(クライアントA社打ち合わせ) → 自宅
往復:800円
6. 飲食費(会議費)
認められる範囲:
- クライアントとの食事
- 打ち合わせ時のカフェ代
NG例:
- 一人での食事
- 友人との食事
記録方法: レシートの裏に「誰と」「何の目的で」を必ず書く。
例:
2026年2月10日
スターバックス 1,200円
クライアントB社 田中氏と打ち合わせ
2026年2月10日
スターバックス 1,200円
クライアントB社 田中氏と打ち合わせ
7. 家賃・光熱費
認められる範囲:
- 自宅を作業場として使っている場合
家事按分の計算方法:
経費 = 家賃 × (作業スペースの面積 / 自宅全体の面積) × (作業時間 / 24時間)
経費 = 家賃 × (作業スペースの面積 / 自宅全体の面積) × (作業時間 / 24時間)
例:
- 家賃:10万円/月
- 自宅面積:50㎡
- 作業スペース:10㎡(20%)
- 作業時間:週2時間 = 月8時間(約1%)
- 経費:10万円 × 20% × 1% = 200円/月
現実的な按分割合:
- 家賃:10〜20%
- 電気代:20〜30%
- ガス・水道:経費計上しない(説明が難しい)
8. 消耗品費
認められる範囲:
- 文房具
- プリンター用紙・インク
- 名刺
- 梱包材
注意点: 10万円未満のものは全額その年の経費。
9. 外注費
認められる範囲:
- デザインの外注
- 記事の校正依頼
- データ入力の外注
注意点: 外注先が個人の場合、年間5万円以上支払うと「支払調書」の提出が必要になることがあります。
10. 広告宣伝費
認められる範囲:
- SNS広告
- Google広告
- 名刺・チラシ印刷
- ホームページ制作費
経費計上の実践テクニック
テクニック1:レシートは即座にスマホで撮影
レシートは時間が経つと文字が消えます。受け取ったらすぐにスマホで撮影し、クラウドに保存しましょう。
おすすめアプリ:
- freee
- マネーフォワード クラウド確定申告
- Googleドライブ
テクニック2:経費専用のクレジットカードを作る
副業用のクレジットカードを1枚作ることで、経費の管理が劇的に楽になります。
メリット:
- 明細が自動的に記録される
- プライベートと混ざらない
- 確定申告がスムーズ
テクニック3:毎月1回、経費を整理する
年に1回まとめてやろうとすると、レシートが見つからなかったり、何に使ったか忘れたりします。
推奨ルーティン:
- 毎月最終日曜日
- その月の経費を整理
- エクセルやNotionに記録
Notionで副業を一元管理する方法 [blocked]で紹介したテンプレートを使えば、経費管理も自動化できます。
テクニック4:按分割合は一貫性を持たせる
家事按分の割合は、毎年コロコロ変えると税務署に疑われます。一度決めたら、基本的に同じ割合を使い続けましょう。
例:
- 通信費:40%
- 家賃:15%
- 電気代:25%
この割合を3年間継続することで、税務署も納得しやすくなります。
税務署に否認されないための注意点
注意点1:経費の割合が収入に対して高すぎる
NG例:
- 収入:30万円
- 経費:28万円(93%)
経費率が90%を超えると、税務署が「本当に事業なのか?」と疑います。
目安:
- ライティング・デザイン:経費率20〜40%
- 物販:経費率50〜70%
- コンサル:経費率10〜30%
注意点2:領収書がない
「たぶん5万円くらい使った」では認められません。必ず領収書・レシートを保管しましょう。
保管期間:
- 白色申告:5年間
- 青色申告:7年間
注意点3:プライベートと混同している
家族旅行を「取材」と称して経費にするなど、明らかにプライベートなものは認められません。
グレーゾーン:
- 副業仲間との食事:OK(情報交換目的)
- 家族との食事:NG
経費計上と確定申告の関係
白色申告と青色申告
白色申告:
- 簡単
- 特別な控除なし
- 経費は実費のみ
青色申告:
- やや複雑
- 最大65万円の特別控除
- 家族への給与も経費にできる
副業の所得が年間50万円を超えたら、青色申告を検討しましょう。
確定申告での経費の書き方
確定申告書の「収支内訳書」または「青色申告決算書」に、経費を項目ごとに記入します。
主な項目:
- 消耗品費
- 通信費
- 旅費交通費
- 新聞図書費
- 広告宣伝費
- 外注費
- 減価償却費
まとめ
副業で使える経費を正しく計上することで、税金を大幅に減らせます。重要なのは、領収書を必ず保管し、家事按分の割合を一貫させること。
経費計上は節税の基本です。副業の確定申告 [blocked]と住民税の普通徴収 [blocked]と合わせて、正しく税金を管理しましょう。
税務・就業規則について:経費計上の詳細や按分割合の妥当性については、最終的な判断は税務署や税理士などの専門家にご相談ください。
副業の経費計上:完全ガイド(関連記事)
このハブ記事では「何が経費になるか」のリストを解説しました。記録の付け方・よくあるミスは以下の記事で確認してください。
副業の経費を記録・保管する方法(領収書管理) [blocked]
経費の記録方法・領収書の保管ルール・帳簿の付け方を初心者向けに解説。
経費計上のよくある間違い(税務調査で指摘されるNG例) [blocked]
副業初心者が陥りがちな経費の誤計上パターンと正しい対処法。
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次に読むべき記事
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- 副業で使えるAIツール完全ガイド [blocked]
今日やること(3ステップ)
- 経費専用のクレジットカードを申し込む - 楽天カードやエポスカードなど、年会費無料のカードを選ぶ
- 今月の経費を書き出す - 紙でもスマホでもOK。まずは記録を始める
- レシート保管ボックスを用意する - 100円ショップで書類ケースを買い、「副業経費」と書いて貼る
よくある質問(FAQ)
Q1. 副業の経費として認められるものの基準は何ですか? 「副業のために必要な費用」であることが基準です。具体的には①副業と直接関係があること、②実際に支払ったこと、③領収書などの証拠があること、の3点を満たす必要があります。プライベートと兼用の場合は、副業に使った割合(按分)のみ経費にできます。
Q2. スマホ代やインターネット代は経費にできますか? 副業に使用している割合を按分して経費にできます。例えばスマホを仕事で30%使用している場合、スマホ代の30%が経費になります。按分の根拠(使用時間の記録など)を残しておくことが重要です。
Q3. 自宅で副業をしている場合、家賃は経費にできますか? 副業に使用している部屋の面積割合を按分して経費にできます。例えば自宅の一室(6畳)を副業専用に使っている場合、家賃の一部を経費にできます。ただし、副業専用スペースであることが条件で、リビングなど共用スペースは認められにくいです。
Q4. 副業関連の書籍・セミナー費用は経費にできますか? 副業に直接関連する書籍・セミナー・オンライン講座の費用は経費にできます。「副業のスキルアップのため」という明確な目的があれば認められます。ただし、一般的な自己啓発書や副業と無関係な資格取得費用は認められません。
Q5. 経費の上限はありますか? 経費に上限はありませんが、収入を大幅に超える経費は税務署から疑われる可能性があります。副業の収入が10万円なのに経費が50万円というケースは、事業性を疑われ調査対象になることがあります。実際に副業のために使った費用のみを計上することが重要です。

